ダウン症候群を持った赤ちゃんへの母乳育児

 
 
 
 
 

ダウン症候群をもった赤ちゃんを母乳で育てることの利点はたくさんあります。ラ・レーチェ・リーグインターナショナル発行の冊子 ”ダウン症候群を持った赤ちゃんの母乳育児” の中にはこのような事が書かれています。

”母乳育児の利点に加えて、母乳を飲む時の身体のふれあいは、ダウン症候群の赤ちゃんの発達を大いに助けます。母乳で育てるということは、毎回毎回お母さんと赤ちゃんの肌と肌のふれあいが約束されてるからです。この肌がふれあう刺激によって、ダウン症候群の赤ちゃんの能力はより高められます。母乳を飲む時の口の動きは、顔の筋肉の緊張を改善し、また口と舌の協調運動を促します。”

ダウン症候群の赤ちゃんは、筋肉の緊張が弱く、その為、口や舌の筋肉も弱いので、舌が突き出てしまう事がありますが、お母さんのおっぱいを吸うことによって顔の筋肉をほぐしたり、舌や口の動きを助けることが出来ます。また呼吸器の感染症や腸の問題を抱えやすいと言われていますが、母乳には赤ちゃんを感染や病気から守る為の免疫物質などがたくさん含まれていますし、消化吸収にとても優れているので腸や胃に負担をかけません。また心臓に問題があることもありますが、おっぱいから直接飲む方が哺乳瓶で飲むよりも、授乳中の呼吸や飲み込みに負担がかからないので、呼吸がしやすくストレスが少ないと言われています。

母乳を上手く飲めるようになるまで少し時間がかかるかもしれませんが、上記のように母乳を与えることはダウン症候群の赤ちゃんにとって多くの利点があります。


母乳育児をするためのヒントを幾つかご紹介したいと思います。

・眠りがちになることが多いので、1日に少なくとも8〜12回は授乳が出来るようにしましょう。眠りが浅い時や、目覚めそうな時は起こしやすいので、積極的に授乳をしましょう。

・筋肉の緊張が弱いので、頭をしっかり支えて授乳ができるように工夫し、その姿勢で長い間いられるような無理のない姿勢で授乳をします。交差横抱きや脇抱きは頭をしっかり支えられるのでおすすめです。またダンサーハンドポジションは赤ちゃんの顎に負担がかからずに授乳が出来ます。もしも授乳中に息をつまらせたりむせこむような場合は、赤ちゃんの首と喉が乳首よりも少し高い位置にくるようにして飲ませるようにしましょう。

上記の冊子の中に 舌を突き出す赤ちゃんの舌を下げる練習 のやり方が載っていたので引用しておきます。

・上に向けた人差し指を赤ちゃんの口の中に入れ、爪側で舌を優しく押します。

・赤ちゃんが指を吸う間、30秒くらいそのままにします。

・ゆっくり指を引っくり返しながら少しずつ指を口から抜いていきます。

その他にもたくさんのヒントが書かれているので、ぜひ読んでみてくださいね。取り寄せが難しい場合は、こちらでお貸しすることも出来ますのでご連絡下さい。


参考資料、ネット

It is possible to breastfeed my baby who was born with Down Syndrome? http://www.lalecheleague.org/faq/down.html

ダウン症候群を持った赤ちゃんへの母乳育児

2016年7月19日火曜日

 
 

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